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写真で見るロジクール歴代チルトホイール

●はじめに
 エレコムのマウス「M-FG2DL」のレビューの際、ロジクール製品のチルト対応ホイールについて、「世代」を話題にしました。今回は写真を確認しながら、歴代チルト対応ホイールを振り返ってみたいと思います。

 さすがに全部分解して確認したわけではないので、他の方から聞いた話を援用しても、多分網羅はできません。抜けている部分の情報をお持ちの方がいましたら、ぜひお寄せいただければ幸いです。


●第1世代
 ロジクールのチルト対応ホイールは、往年の名器Cordless Click! Plus(CLK-C71)から始まりました。2004年のことです。この世代のチルトホイールは、左右チルトがマイクロスイッチに繋がっていて、非常に押し心地の良い優れたクリック感を実現していました。反面構造が複雑・大がかりで、コストアップ要因だったのでしょう、「さらば光学式」のハイエンドモデルMX1000で大幅に簡素化され、それが最後となっています。


tilt_wheel01.jpg
 ホイールだけ取り出してみると、後ろ側に足が伸びる不思議な構造。


tilt_wheel02.jpg
 実はマウス基板が2段構成になっていて、上の基板の裏側にマイクロスイッチが付いています。


tilt_wheel03.jpg
 ホイールの後ろ足が2枚の基板に挟まれていて、右に傾けると持ち上がる左の足がマイクロスイッチをクリックする仕掛けです。(左に傾けると、右の足が持ち上がってマイクロスイッチをクリックする。)

 MX1000では、左右チルトのマイクロスイッチは下の基板に移され、後ろ側に伸びる足も短くなっているみたいです。


tilt_wheel04.jpg
 ホイールをクリックしたときに入力されるスイッチは安っぽい感触のタクトスイッチが実装されています。(写真中央左側の「SW3」) このスイッチの感触をもって、「今は待ちだ!」と主張したことも今はもう昔の話です。(遠い目)

 確認している限り、この第1世代のホイールは、Cordless Click! Plus(CLK-C71)、結局日本では未発表のMedia Play Cordless Mouse、MX1000で採用されています。不明なのはCordless Click!の無印で、これもこの時代のチルト対応マウスなんですが、果たしてどういう構造なのやら…。


●第2世代
 第2世代は2005年以降のマウスで採用されています。低コスト化・省スペース化が計られたみたいで、この世代のホイールは大変息が長く、実は現在に至っても低価格機で採用されている構造です。(この間に高級機では第3世代から第4世代へと移行しています。)


tilt_wheel05.jpg
 ホイールは、第1世代のように足が伸びていません。(写真はV200)


tilt_wheel06.jpg
 ホイールを基板から外した写真。中央右側の緑色のタクトスイッチが、ホイールクリック時に入力されるスイッチです。中央右側のオレンジ色のスイッチ(「SW7」と印刷されている)が、左右チルト時に入力されるスイッチです。

 ハッキリ言ってホイールクリックも左右チルトも、非常に押し心地が悪く、感触としては明らかに第一世代から退化した安物ホイールになってしまいました。しかしながら、登場から5年経っても、他社のチルトホイールはこの第2世代にさえ並ぶことができていないように思います。


tilt_wheel07.jpg
 左右チルト・ホイールクリックのスイッチの種類で何種類かありますが、構造としては同等だと思います。こちらはLX7のもの。V200と比べると、スイッチの種類が逆。MX610も同様です。


tilt_wheel08.jpg
 こちらはV400のもの。3つのスイッチとも全てオレンジ色のフィルム状のものになっています。2007年発売のV320はV200と同等でした。

 (第3世代の前に、底辺のマウスにて、さらなる簡易版が登場したみたいです。詳報は確認後に発表します。)


●第3世代
 第3世代は2006年ごろ登場して、「マイクロギアプレシジョンスクロールホイール」という、たいそうな名前がロジクールによって付けられました。この世代から、ホイールの回転で「カタカタモード」と「ツルツルモード」を選択できるようになっています。

 MX Revolution(以下「MX-R」)のみモータを内蔵していて、ドライバ制御でアプリケーションごとにカタカタモードとツルツルモードを選択できるようになっているのが特徴です。それ以外の機種は裏側にレバーが付いているのでそれを捻って変更します。MX-Rはリビジョンにより「感度」や「音」でバラツキがあるみたいで困ったものですね。でも自動制御ならまだ使い物になるかもしれません。正直、裏返して手動で切り替えとなると、実用性は低いような気がしますので。楽しいですけど。


tilt_wheel09.jpg
 ホイールのアップ。写真右がホイールの後ろ側で、下から棒を入れて捻るとモードが変わります。ホイール中央近辺のバネ風に注目。写真はVX Revolution(以下「VX-R」)のものです。(MX-Rのホイールは、「下から棒を入れて捻る」部分にモータが内蔵されています。)


tilt_wheel10.jpg
 カタカタモード。バネは伸びており、その下がホイール内側のギザギザに接触しています。


tilt_wheel11.jpg
 ツルツルモード。バネが縮んでいるのがお分かりになりますか?バネ下がホイール内側のギザギザから離れています。これでカタカタ・ツルツルが切り替わると。


tilt_wheel12.jpg
 左右チルト・ホイールクリックはタクトスイッチで、押し心地は第2世代とあまり変わりません。ただ、ホイール表面が平べったくなったので、ホイールクリック時に間違えて左右にチルトしてしまう事故は減りました。

 この第3世代チルトホイールは、主に高級機(MX-R・VX-R・MX620)に採用され、金属ホイール+ギザギザが付いて滑りにくいゴムで構成されているのが特徴です。ただしロットによっては滑り止めのゴムが伸びてホイールの回転そのものを妨げました。VX NanoやM905はまだバラしていないので分かりませんが、この第3世代チルトホイールの可能性があります。


●第4世代
 2008年のMX1100から採用されたチルトホイールです。第2世代・第3世代の悪癖を改善して、操作性が大幅に向上し、第1世代よりも省スペースなことが特徴です。下の写真はMX1100のものです。


tilt_wheel13.jpg
 ホイールアップ。なかなか良い写真がありませんでした。これも写真右がホイール後ろ側です。中央少し右側の白い部分を下に押すと、カタカタ・ツルツルモードが変更できる仕掛けとなっています。つまり、マウス表面のボタンでカタカタ・ツルツルを切り替えることができ、第3世代のようにいちいち「マウスを持って」「裏返して」「レバーを捻る」という煩雑な操作がなくなりました。

 これでようやくカタカタ・ツルツルの切り替えが実用的になったかに見えますが、ツルツルモードは少し指が触れただけで誤作動してスクロールするので、利用者がその点をどう克服しているのか気になります。また第3世代のMX-R利用者からはあまり評価されていないみたいです。


tilt_wheel14.jpg
 MX1100は3枚基板からなる高級マウスです。写真左側のオレンジ色のスイッチがホイールクリックボタンです。正直なところ、この部分はあまり第3世代からの進化は感じられません。重要なのは左右チルトですね。

 写真中央の黒い縦長のプラスチック、この上下両端に○と-をあわせたような模様があるのがお分かりになりますか?これが左右チルト時のスイッチです。1つ1つは上から見ると正方形の独立したスイッチで、マイクロソフトのマウスでは、左右クリックボタンなどに採用されているものです。メインボタンとしてはこのスイッチはあまり押し心地は良くないですが、明らかに普通のタクトスイッチよりはまともな押し心地なので、この点で第2世代で地に落ちた左右チルトのフィーリングを挽回しています。

 第4世代チルトホイールは、MX1100と、多分M705・M950(未確認)で採用されています。ただしM950は左右チルトのスイッチが異なり、傾き加減で3段階の入力を検出するものが使われているとのことで、このお陰で左右チルトにクリック感がなくなってしまっています。


●おわりに
 さて、以上見てきたように、ロジクールのチルトホイールは、大まかに4世代の発展を遂げてきました。実験的な色合いの強い第1世代、普及を狙った第2世代、高級機の進化を狙うも実用性には疑問が付く第3世代、各世代の弱点を着実に克服した第4世代と至ります。今のところ、第4世代は死角が見あたりません。あえて挙げればホイールクリックでしょうか?実はチルトホイール第1世代から改善がないのですね。あとはホイール縦の溝(チルト時のフィーリング向上)、普及版として流用される第2世代ホイール表面のギザギザあたり。

 こういう類型は人によって観点が異なるため、もっと分けたりまとめたりする人もいらっしゃるでしょう。(当方の観点は、構造・年代・機能・左右チルトのスイッチ・表面加工で大まかな傾向を見ています。) ただ私自身、VX NanoやM905は第3.5世代と見たくなることがありますので。まるで携帯電話のようですね。人によっては、MX-Rのホイールを他とまとめられるのが気にくわないとか、M950も別だとか、その他色々あろうと思います。

 ついでに書くと、今回は「チルト対応ホイール」だけ取り上げました。ところがチルト非対応のホイールも最低2世代は分けることができるのですね。スクロールホイール全体で見れば、今は第6世代、という感じです。ロ社の内部的な分類が気になるところです。そして他社のチルトホイールは、ここまで体系的に進化しているのか気がかりです。


【追記】
 こういうテーマ史っていいかもしれませんね。製品ごとのレビューが縦串だとすれば、個別機能を製品横断で見るのが横串、それを世代単位で見ていくと3次元串ですか。こういうレポートって他にないものでしょうか?

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